船橋市 動物病院 | かつまペットクリニック | 整形外科 犬の白内障

ふなばし動物医療センター かつまペットクリニック

整形外科
整形外科は、骨や関節、靱帯、腱など〝運動器官〟の疾患・損傷を手術で治療する分野です。
ふなばし動物医療センター かつまペットクリニックでは、
眼科(犬の白内障)と並んで整形外科を得意分野としており、多くの手術実績があります。
整形外科は、一般外科と比較してより高度な医療技術や機器設備が求められるため、
ともすれば手術にのみ関心が向けられがちですが、
回復した運動機能や新たに獲得した身体バランスで〝動ける体〟を維持していくためには
かかりつけ医による総合的な視点や支援も同じくらい重要であると言えます。
ふなばし動物医療センター かつまペットクリニックでは、
一次診療を担うホームドクターとしての「目」と
二次診療を担うエキスパートとしての「手」を統合できる強みを活かし、
動物の命と飼い主様ご家族の安心を全力でお守りします。
整形の病気は早期発見・早期治療が重要です。
こんな症状が見られたら早めにご相談ください。
  • ケンケンをするように片足を浮かせて歩くことがある
  • 散歩時の歩くスピードが以前より遅くなった気がする
  • 家族が帰宅しても走って迎えに出なくなった
  • 起き上がる時にふらついていることがある
  • 足や膝に触られるのを嫌がるようになった
  • ソファに登り降りする動きが慎重になった
  • どことなく活発さがなくなってきた気がする
気になる症状の原因を特定し、
確定診断に至るまでの流れは次のとおりです。
  • 01
    問診
    症状について詳しくうかがいます
  • 02
    整形外科学的検査
    視診、触診、歩様検査、跛行検査など
  • 03
    神経学的検査
    脊髄反射検査など
  • 04
    ★画像検査
    レントゲン、CT、関節鏡検査など
  • 05
    確定診断
    原因特定と症例についての説明、治療法の提示
  • 06
    治療
    外科~手術へ、内科~薬による緩和・鎮静
    レーザーによる緩和治療
画像検査についてお話します
整形外科では、四肢の触診や跛行(はこう)診断と呼ばれる歩様観察などの「整形外科学的検査」と、脊髄反射などを調べる「神経学的検査」を経て、骨や関節などを評価するための「画像検査」を行います。
画像検査ではレントゲン検査を基本に、必要に応じてCT検査や関節鏡検査も行います。
CT検査画像はデジタルデータを統合して3D画像(立体的な画像)にすることができます。
レントゲン検査
骨や関節および周囲軟部組織の構造を評価する単純X線検査です。
レントゲン検査は従来のフィルム方式から媒体プレートをスキャンしてデジタル画像データに処理する形(CR)へと変化してきましたが、昨今は透過したX線を画像認識素子検出器を用いて瞬時にデジタル画像にするデジタルX線検査(DR)が主流になりつつあり、ふなばし動物医療センター かつまペットクリニックもDRを採用しています。
デジタルX線検査は「高速」「高解像度」「高安全性(低放射線量)」の特色を持ち、撮影された画像の保存や運用がネットワーク上でできるので、よりスピーディーで精度の高い診療が可能です。
レントゲン検査はどうぶつをスタッフが保定した状態で撮影できるので通常は無麻酔で行うことができ、体への負担が少なくて済む(低侵襲)という利点もあります。しかし、一方向からの照射であるため、骨や軟骨組織が複雑に重なりあっている箇所など、より微細な描出が必要な場面では全方位照射ができるCT検査を併用したり、関節の内部まで描出したい場合は内視鏡による関節鏡検査を併用することになります。
Penn HIP ペンヒップ検査
米国ペンシルバニア大学のゲイル・スミス博士によって開発された〝股関節の緩み〟を評価する特殊なレントゲン検査です。犬によく見られる遺伝性の整形外科疾患(股関節形成不全)を発症するリスクについて科学的に診断することで予防・早期発見・軽症化が可能になります。ペンヒップ検査は圧迫・伸延ストレスをかける専用器具を用い、認定獣医師が撮影します。
Cアームレントゲン
整形外科では装着インプラントの確認など、手術中もレントゲン撮影が必要です。どうぶつを手術台に載せたまま角度を変えてのピンポイントな撮影になるため、Cアームと呼ばれる可動式回転型のレントゲン装置も併用します。Cアームは透視機能を備えているので、撮った画像をリアルタイムでTVに写し出して確認することができます。
[SHIMADZU]OPESCOPE ACTENO 外科用X線テレビシステム
CT検査
CT検査とは、X線を360度方向から照射して身体を輪切り(断層)にした画像を得る検査です。撮影は、鼻腔から頭部、胸部、腹部、脊椎、骨盤などほぼ全身が可能で、単純X線検査や超音波検査ではわからなかった多くの病気を診断することができます。全身麻酔をかけ、人工呼吸下でおこないます。
CT検査では、撮影画像データをもとに任意の角度の断面像や立体的な3D画像を作成することもできるため、どこの部位にどのような変化が生じているのかを視覚的に明瞭化することができます。
詳しくはこちら
関節鏡検査
専用の内視鏡を用いて関節や関節構造内の変性(損傷状態など)を詳細に観察する検査です。
関節鏡検査は数ミリの皮膚切開を数カ所に施して筒状の器具を挿入すれば関節の状態をモニター画面の拡大映像で見ることができるので、整形外科の診断や手術には今や欠かせない検査と言えます。一方でその操作には高度な技術習熟度が求められることから導入している動物病院はまだまだ少ないのが現状です。
関節鏡は、患部組織の一部を採取して調べる生検等にも用いられるほか、関節内の遊離骨片の除去から前十字靱帯断裂、股関節形成不全等の手術まで幅広く用いられます。メス切開での手術とは比較にならないほど低侵襲で術後の回復も早いことから、関節疾患の治療において非常に大きなメリットが得られる検査・手術方法であると言えます。
肘 鉤状突起分離症(FCP)
十字靭帯
手術についてお話します
整形外科は、より高度な全身麻酔管理、術式や新しいコンセプトに応じた専門技術、そして専用の医療機器類が必要です。手術の中では最も難易度の高い分野の一つであり、最新の知見や技術を修得するためには国内の学会等での研究だけでなく、海外の専門機関で研修を受けて認定資格を取得更新するなど日々の研鑽が欠かせません。それに加えて整形外科では、執刀医以外のスタッフの知識と協力も高い水準で求められます。例えばインプラントと呼ばれる金属製の体内挿入器具は、動物の体の大きさに合わせて実にたくさんのサイズや種類があり、骨を切削・穿孔する道具のパーツ等も膨大です。手術準備における大量の器具の滅菌や、術中の生体情報管理、術後の治癒管理などにも整形特有の難しさがあります。
動物の〝歩く〟を支える整形外科を、白内障眼科と並んで専門診療の柱としている当院では、地域動物高度医療の一端を支える病院として、近隣の先生方からのご紹介や困難な症例にも積極的に対応しています。
当院対応特殊手術(整形外科)
対応一覧
骨折
前 肢
橈尺骨骨折、上腕骨骨折、中手骨骨折、尺骨骨折
後 肢
大腿骨骨折、脛骨骨折、中足骨骨折、大腿骨頭骨折
骨 盤
骨盤骨折、仙腸関節骨折(脱臼)
その他
下顎骨骨折
関節疾患
膝関節
膝蓋骨内方脱臼膝蓋骨外方脱臼、前十字靱帯損傷 
股関節
股関節形成不全、股関節脱臼、レッグペルテス
足根関節
足根関節脱臼、足根関節骨折、アキレス腱断裂
手根関節
手根関節脱臼、手根関節骨折、手根関節過伸展
肘関節
肘関節異形成症、肘関節脱臼
肩関節
肩関節脱臼、肩関節不安定症
脊椎疾患
椎間板ヘルニア、馬尾不安定症、環椎軸亜脱臼、椎体骨折(脱臼)
主な整形外科手術件数一覧(〜2023年1月31日現在)
代表的な整形外科症例についてお話します