船橋市 動物病院 | ふなばし動物医療センター かつまペットクリニック | 整形外科 犬の白内障

ふなばし動物医療センター かつまペットクリニック

病気の話
泌尿器・生殖器の病気
排尿に関わる臓器(腎臓・膀胱・尿管)や繁殖に関わる臓器(♀:卵巣・子宮・乳腺、♂:精巣・前立腺)の病気は、犬も猫も高齢期に多く見られます。
避妊・去勢手術で性ホルモンの影響を軽減させることにより予防が可能になる病気もあります。
vol.1
犬の前立腺肥大症
前立腺は雄犬にとって唯一の副生殖腺であり、精液の液体成分のほとんどを前立腺分泌液が占めています。前立腺の発達には、精巣から分泌されるホルモンの作用が深く影響しています。
高齢になるにつれ、ホルモンのバランスがかわることで前立腺が肥大してきます。
前立腺の肥大が顕著であると、背中側にある直腸を圧迫し、排便が困難に、前立腺中央にある尿道を圧迫し、排尿が困難になる場合があります。
正常
前立腺肥大症
主な症状
  • 排便障害・排便困難(下痢・血便・便秘)
  • 排便障害・排便困難(血尿)
  • 頻尿、尿失禁
原因
加齢によるホルモンバランスの変化
診断
前立腺肥大症は、レントゲン検査、超音波検査、直腸検査などにより、前立腺の大きさ、直腸や尿道への圧迫の有無を調べることで診断します。
また、前立腺が大きくなる病気は他にもあるため、精液検査や細胞診検査を行うこともあります。
治療
前立腺の肥大には、精巣から分泌されるホルモンが影響しているため、犬の前立腺肥大症の治療法として主に去勢手術(精巣摘出手術)が用いられます。心臓病などの疾患があり、手術の実施が困難である場合は、抗男性ホルモン製剤の経口投与により治療することもあります。しかし、再発してしまう可能性があります。
予防
犬の前立腺肥大症の予防は、老齢になる前に去勢手術を行うことです。
ワンちゃんの去勢をお考えの方は、遠慮なく当院までご相談ください。
前立腺が大きくなる病気は他にもあります。
似たような病気として、前立腺嚢胞、前立腺炎、前立腺膿瘍、前立腺腫瘍などが挙げられます。
こうした病気では、前立腺そのものを手術により取り除かなければいけない場合があります。